先日、何年もお付き合いさせてもらっている患者さんと、こんなやり取りがありました。
患者さん 「腰椎の圧迫骨折をしてから、定期的に治療してもらってるけど、最近思うことがあるんだけど…」
僕 「なんでしょう?」(治療を諦めちゃうのかな?)
患者さん 「治っていってる訳ではないのだけれども…」
僕 「はぁ」(あぁ、やっぱりか…)
患者さん 「骨折前から、骨折が固まった後も、たまに朝起きたときに腰が痛くて起きられない時があったんだけれども、治療を受けるようになってからは、それが無いんです!」
僕 「そうなんですか!?それは良かったです!」(ホッとした!)
そういえば以前に治療していた患者さん(ご自分では腸閉塞と言っていたけれど、憩室炎か何かでは?と思う)も「半年に一度位、腸が痛くなって救急車を呼んでいたけど、先生の治療を受け始めてから、そんなことが無くなっている。」と言われた事があったのを思い出した。
東洋医学で「未病を治す」と言うけれども、もしかしてこういう事なのではないか?と思う。
お年寄りの患者さんも、定期的に治療していると、いつまでも元気だったりするなぁ。
つまり「未病を治す」とは…
●大きく調子を崩すことがなくなる。
●調子を崩しても、回復できる。
という事を指しているのではないかと思う。
治療の頻度は患者さんによって、週一回の人もいれば、月一回の人もいるので、どれくらいが適当かは解らない(または人それぞれ)けど、「長く元気に生きられる」ようにするのが、東洋医学の目標だとすると、今まで学んできた東洋医学の知識のいろいろな事柄に合点がいく!
「治る(問題ならなくなる)」状態にはならなくても、それ以上悪くならない(元気に過ごせる)ように出来るのは、とても意味のあることだと思う。
そうして過ごしているうちに、一部の調子の悪さは気にならなくなったりもするだろうし。
治療をするからには「治らなきゃ意味が無い」と自分を追い込んで、つらくなっていたのが、楽になりました。
患者さんの一言で、とても救われた出来事でした。
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